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Intel 21143-PD搭載NICレビュー


2003.06.18

LANカード全景
メーカー Intel
製品名 Intel 21143-PD搭載NIC
購入価格 \780(2002年11月:ジャンク扱い)
採用チップ Intel:21143-PD
WOL端子 ○(特殊形状)
WOLケーブル付属 ×
ACPI対応
LowProfile対応 ×
対応OS Windows95〜XP?


一昔前までDEC製“DEC2114x”コントローラーチップを搭載したNICは3comと並んで高い評価を得ていましたが、1998年にIntelがDECの半導体部門を買収したことにより、 DEC2114xシリーズは終焉を迎えます。
これに伴ってIntelから登場したNICが”21143-PD”ネットワークコントローラーチップなのですが、実際これはDEC21143と何ら変わりなく、Intelを示す「i」 の字がチップに印刷されただけのものです。

WIndows2000では標準ドライバで「Accton Cheetah Fast Ethernet Adapter」と認識されたので、気持ちが悪いので手動で 「Intel DEC 21143 Based PCI Fast Ethernet Adapter」として認識させ直しました。



ネットワークコントローラーチップ
・コントローラーチップ

Intel製“21143-PD
Intelを示す「i」の印刷がありますが、実際のところはDec製です。
21143-PCからはパワーマネジメントやPME,VLANへの対応,Wake onサポート等、かなり改良が行われ、パッケージも“144-pin PQFP”から“144-pin MQFP”に変更されています。
21143-PCが抱えていたエラーについても修正されたようです。

・PHYコントローラー

KENDIN製“KS8761”

・ブラケット部

ステータス確認用のLEDは3個。
「100」,「ACT」,「LNK」

・トランスフォーマー

Bothhand製“16PT6122B”(PDF形式)



Win2000では何故か「Accton Cheetah Fast Ethernet Adapter」と自動認識されました。


フレッツスクエアでの速度測定
フレッツスクエアでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN65044
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




エクスプロラーでのローカル⇔リモート間ファイル転送測定方法はこちら


ローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCメインPC
リモートPCセカンドPC
接続形態Hub経由
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送ファイル容量300MB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
Pro/100 S Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷

21143-PD Download時CPU負荷 Upload時CPU負荷


データ転送時間とチップ表面温度(℃)
チップ表面温度
測定環境
ケース内温度
(測定開始時)
32.3℃
ケース内温度
(測定終了時)
32.3℃
室温24.0℃
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルNETBEUI
※温度変化が30秒以上観察されなくなるまでダミーファイルを連続的に転送した。



総合評価

他のIntel製チップと比べて、明らかにCPU負荷が高いことが確認できました。
「Intel製」という謳い文句に騙されて買うと痛い目を見ます。
DEC2114xシリーズと同じですし、悪い意味でチップの型番を覚えておいても損はないでしょう。