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IO DATA ET100-PCI-Sレビュー


最終更新:2003.10.11

ET100-PCI-S全景
メーカー IO DATA
製品名 ET100-PCI-S
購入価格 \1280(2001年11月)
採用チップ VIA:VT6102
WOL端子
WOLケーブル付属
ACPI対応
LowProfile対応 ×
対応OS Windows95,98,NT,2000,Me


VIAチップを搭載したIO DATAのLANカード。2002年6月4日で生産終了しています。
このカードはELECOM製LD-10100ALとパーツのレイアウトが気持ち悪いほど似ています。 唯一違うのは「C30」と「C31」にチップが乗っていることくらいでしょうか(LD-10100ALでは空きパターンのまま)。 とするとリファレンス通りの設計かOEM元があるということにありますが、その辺りはさすがに不明です。

WOLに関する詳細な記述は見当たりませんが、ドライバをインストールするとWOLの設定項目があるので、恐らく使用可能と思われます。 ただしWOLケーブルが付属していないため別途用意する必要があります。
カタログより5V/280mA(MAX)なので、消費電力は最大1.4W。



ネットワークコントローラーチップ
・コントローラーチップ

VIA製“VT6102(pdf形式)”
圧倒的に悪名の方が高いチップで、特にアッカ・ネットワークスのルータタイプADSLモデムとの相性問題は有名です。
これはVT6102搭載のNICと組み合わせると、接続が確立しない、もしくは速度がかなり強力に低下するというものでした。
運の悪いことにIBMのAptiva Eシリーズ(型番 2255-****)はこのチップを搭載していたので、IBMからは対策としてHUBが無償配布されたようです(詳細)。
また、UNIX系での認識に関しても難しいというのを聞いたことがあります。
WindowsXPでは自動的にドライバがインストールされますが、それ以外のWindowsでは別途ドライバをインストールする作業が必要です。

・PHYコントローラー

LSILOGIC製LSI L80225/B(←pdf形式:参照にはLoginが必要)
VIA:VT6102ネットワークコントローラーは論理層までしか内蔵していないため、このようにPHYコントローラーが外部に必要となります。
自分の知る限りでは、VT6102はこのLSI L80225のみと組み合わされるようです。

・ブラケット部

ステータス確認用のLEDは3個。
「Link/Act」,「100M」,「Full」

・WOL端子


・トランスフォーマー

おなじみDelta製“LF8221
データシートは見つかりませんでしたが、同社のLF8271”(PDF形式)の旧型だと思われます。


フレッツスクエアでの速度測定
フレッツスクエアでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN65044
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




speed.rbbtoday.comでの速度測定
RbbTodayでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




Studio Radishでの速度測定
Studio Radishでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5D
※測定品質90以上のデータの平均値を、それぞれのNICについてグラフに示した。




エクスプロラーでのローカル⇔リモート間ファイル転送測定方法はこちら


ローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCメインPC
リモートPCセカンドPC
接続形態Hub経由
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルTCP/IP
転送ファイル容量300MB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
Pro 100/S
TCP/IP
(Intel:PROSet8.2)




ET100-PCI-S
TCP/IP
(IO DATA:1.12)
Download時CPU負荷

Download時CPU負荷

ET100-PCI-S
TCP/IP
(VIA:3.15)
Download時CPU負荷

Download時CPU負荷

参考:
Pro 100/S

NETBEUI
(Intel:PROSet6.4)
Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷

参考:
ET100-PCI-S

NETBEUI
(IO DATA:1.12)
Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷





データ転送時間とチップ表面温度(℃)
チップ表面温度
測定環境
ケース内温度
(測定開始時)
30.8℃
ケース内温度
(測定終了時)
30.8℃
室温25.4℃
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルTCP/IP
※温度変化が30秒以上観察されなくなるまでダミーファイルを連続的に転送した。

総合評価

IO DATA邸虚位のドライバでは非常に高いCPU負荷を示した一方で、VIA提供の最新ドライバではかなり低い負荷となりました。ドライバひとつでここまで変わってしまうとは 驚きです。
しかし速度を比較してみると、負荷の低い分、VIA製ドライバでは速度が落ちています。特にUploadでは4Mbps程度の速度低下が確認できました。

昔から相性やデータ化けの報告を多数見かけるので、緊急時でもどちらかというと使いたくないNICです。