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IBM Netfinity 10/100 Ethernet Adapterレビュー


2003.03.28　（最終更新：2003.09.24）
関連項目：BOOT ROMの無効化


LANカード全景
メーカー IBM
製品名 Netfinity 10/100 Ethernet Adapter
購入価格 \500（2003年3月：ジャンク扱い）
採用チップ Intel：i82558 B-Step
WOL端子 ○
WOLケーブル付属 ×
ACPI対応 ○
LowProfile対応 ×
対応OS Windows95〜XP
OS/2
NetWare
Unix


IBM製のサーバーPCで使用されていたと思われる、i82558B搭載NIC。
Win2000，PROSetII 6.4共に『IBM Netfinity 10/100 Ethernet Adapter』として認識される上に、基板裏面にはIBMのシールまで貼ってあるので 一見するとIBM製っぽいですが、 実際はIntel Pro/100+ Management AdapterのOEMです。正式名称は『IBM Ethernet 10/100 PCI Netfinity Adapter』。

Intel OEMだけあって、Adaptive Technologyやパフォーマンスチューニングもできます。このあたりが NEC製の82558B搭載NICと違う点です。 サーバー用途でも使用されているだけあり、基板もパーツもしっかりしたものを使っているようです。


ネットワークコントローラーチップ
・コントローラーチップ

Intel製“82558B”
同82558Aの後継です。正式な名前は82558 B-step
82558AではD0とD1しかWake-upに対応していなかったのに対し、82558Bでは D0, D1, D2 and D3hotからのWake-upが可能となっています。

その他の変更点についてはデータシートを参照してください。

82558BまでのIntel製コントローラーチップはPCI2.2には対応していませんので、LOMはできず、別途WOLケーブルを用意しなければなりません。
・ブラケット部

ステータス確認用のLEDは3個。
「100TX」，「ACT」，「LNK」
・Boot ROM

CTLST製“CAT28F512N-15N”
150ns，512K-bitのCMOSフラッシュメモリーです。
・WOL端子

Pro/100 Sと同様で、特殊な形状をしています。WOL機能を使う場合は専用ケーブルを探すか自作が必要になりそうです。
・トランスフォーマー

Pulse製“H1088”

フレッツスクエアでの速度測定
フレッツスクエアでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN65044
PPPoEフレッツ接続ツール1.5E
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。



エクスプロラーでのローカル⇔リモート間ファイル転送（測定方法はこちら）


ローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCメインPC
リモートPCセカンドPC
接続形態Hub経由
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルTCP/IP
転送ファイル容量300MB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
Pro 100/S
TCP/IP
(Intel:PROSet8.2)



参考：
Netfinity 10/100
TCP/IP
(Intel:PROSet8.2)		 Download時CPU負荷

 Upload時CPU負荷

参考：
Pro 100/S
NETBEUI
(Intel:PROSet6.4)		 Download時CPU負荷

 Upload時CPU負荷

参考：
Netfinity 10/100
NETBEUI
(Intel:PROSet6.4)		 Download時CPU負荷

 Upload時CPU負荷

※NIC名下の括弧内はドライバのバージョンを示しています。


データ転送時間とチップ表面温度(℃)
チップ表面温度
測定環境
ケース内温度
(測定開始時)		31.2℃
ケース内温度
(測定終了時)		31.2℃
室温24.8℃
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルTCP/IP
※温度変化が30秒以上観察されなくなるまでダミーファイルを連続的に転送した。
総合評価

性能的にはPro/100 Sにほとんど見劣りしませんが、さすがにチップの発熱量では圧倒的な差でi82550に負けてしまいます。
同じコントローラーチップを搭載しているNEC製のi82558B搭載NICと比べるなら、このNICはIntel製だけあり、見た目の高級感ばかりか パーツ自体もしっかりしている上に基板サイズも小さめです。まさにi82558B搭載NICの完成型と言えるのではないでしょうか。