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IO DATA ETG-PCIレビュー


2003.04.18

LANカード「ETG-PCI」全景
メーカー IO DATA
製品名 ETG-PCI
購入価格 \3780(2003年3月:リテール)
採用チップ Realtek:RTL8169
Jumbo Frame
WOL端子
WOLケーブル付属
AUTO-MDIX
LowProfile対応
対応OS Windows98〜XP


IO DATAより発売されている、Tamarack製“TC9020A”(pdf形式)コントローラーチップ搭載ギガビットLANカード(GbE NIC)。
基板のデザインが GREEN HOUSEの"GH-ELG32T"と同じに見えますので、 リファレンスデザインもしくはどこかのOEM品と考えられます。

対応PCIバスは32bit,33/66MHzまでとなっています。



ネットワークコントローラーチップ
・コントローラーチップ

Tamarack製“TC9020A”(pdf形式)
0.25μmプロセスの208-pin PQFPパッケージで、PHYも内蔵しています。
対応PCIは2.2で、33/66MHzの32bit-PCIまでサポートしています。
これの上位にあたるTC9021が64bit-PCI対応品になります。

Tamarack社提供のドライバはこちら。

・WOL端子


・ブラケット部

ステータス確認用のLEDは4個。
「LNK/ACT」,「100」,「10」,「FDX/COL」

・トランスフォーマー

YCL Electronics製“PG243002”(PDF形式)


フレッツスクエアでの速度測定

フレッツスクエアでの速度測定
測定環境
PCメインPC
接続形態ONU直結
MTU1454
RWIN260176
PPPoEフレッツ接続ツール1.5E
※対象NICで5回測定した直後にPro/100 Sで5回測を行い、それぞれの平均値をグラフに示した。




100Base-TX環境下でのファイル転送について測定方法はこちら

ローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCMain PC (測定NIC)
リモートPC2nd PC (Pro/100 S)
接続形態Hub経由
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送ファイル容量300MB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
Pro/100 S
(PROSetII:6.4)
Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷

ETG-PCI
(IO DATA:1.0.50.0)
Download時CPU負荷 Upload時CPU負荷






GbE環境下でのファイル転送について測定方法はこちら

今までネットワークコンピューター間の接続プロトコルには、比較的重くないプロトコルということでNETBEUIを使っていましたが、 TCP/IP接続の方が速度が出るという話をよく聞きます。
そこでこの2種のプロトコルでGbE環境下のファイル転送を行い、速度とCPU負荷を測定しました。



測定環境
ローカルPCMain PC (ETG-PCI)
リモートPC2nd PC (Pro/1000 MT)
接続形態クロスケーブル直結
プロトコルTCP/IP / NETBEUI
接続速度1000Mbps / Full Duplex
転送ファイル容量1.0GB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
TCP/IP Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷

NETBEUI Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷



明らかにNETBEUIよりもTCP/IP接続の方が高負荷ですが、通信速度はそれを反映していません。ギガ蟹(RTL8169搭載NIC)であるLJ-1000R-32 とは違い、Download速度が異様に遅いという結果になりました。




IDE接続HDDとIDE-RAID接続HDDの転送について

続いて、MB上のIDEに接続されたドライブ(IDE)と、PCIバスのIDE RAIDボード(Promise Fast Track 100)に接続された、 IC35L080×2台によるストライピング(RAID0)ボリュームで、GbE環境でのファイル転送を行いました。


GbEでのローカル-リモート間ファイル転送速度
測定環境
ローカルPCMain PC (ETG-PCI)
リモートPC2nd PC (Pro/1000 MT)
接続形態クロスケーブル直結
接続速度1000Mbps / Full Duplex
プロトコルTCP/IP
転送ファイル容量1.0GB
※ダミーファイルをエクスプローラーにて転送し、5回の平均転送時間を元に転送速度を求めた。測定にはストップウォッチを使用した。
・CPU負荷
Remote → Local (Download) Local → Remote (Upload)
RAID0 Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷

ATA100 Download時CPU負荷

Upload時CPU負荷



ストライピングボリュームと通常のシングルなIDE接続のHDからOSを起動し、測定を行いましたが、通信速度及び傾向は変わりませんでした。
転送時間を考慮すると、普通にIDE接続されたHDへ転送した方が少ない負荷で済むようです。



データ転送時間とチップ表面温度(℃)

チップ表面温度
測定環境
ケース内温度
(測定開始時)
29.2℃
ケース内温度
(測定終了時)
30.2℃
室温23.4℃
接続速度100Mbps / Full Duplex
転送プロトコルNETBEUI
※温度変化が30秒以上観察されなくなるまでダミーファイルを連続的に転送した。
チップ表面温度
測定環境
ケース内温度
(測定開始時)
33.1℃
ケース内温度
(測定終了時)
33.3℃
室温25.2℃
接続速度1000Mbps / Full Duplex
転送プロトコルTCP/IP
※温度変化が30秒以上観察されなくなるまでダミーファイルを連続的に転送した。



総合評価

RTL8169搭載NICLJ-1000R-32と比べると、圧倒的にDownload速度が遅いのが気になります。
数回試してはみましたが、結果は同じでした。ただ、ギガ蟹のように通信が途中で途切れることはありませんでしたので、安心して 使うことができそうです。
(Jumbo FlameをオンにしたままNETBEUIでファイル共有をすると、PC間の通信ができない状態になってしまうようです)