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別名「ギガ蟹」と言われている我らが期待の星、Realtek製ギガビットLANカード(GbE NIC)が
日本レクトンから登場しました。 CPU負荷が高い,データが化ける,高負荷で落ちる等々、悪い噂(事実?)が絶えないRealtek製チップですが、今回はどのような挙動を 見せてくれるのか、非常に気になるところです。 この製品の最大の特徴はWindows / MacOSの両方に対応していることです。また、各種UNIX系OSにも対応し、 Realtek社よりドライバも配布されていますが、32bit 33/66MHzのPCIバスまでの対応となっています(RTL8169チップ自体は64bit-PCIをサポート)。 ところでこの製品、どこかのOEMなのか、GREENHOUSEから発売されている同RTL8169製GbEと同じように見えます。 |
・コントローラーチップ Realtek製“RTL8169” チップ自体は64bit-PCIをサポートしていますので、そのうち64bitギガ蟹も出てくることでしょう。 パッケージは208-pin PQFP、PHYは内蔵していません。 BootROMのサポートもしています。PCI2.2に準拠しているのでLOMもサポート。 Reltek社提供のドライバはこちら。 |
・PHYコントローラー Marvell Technology製“88E1000T” 詳細不明です。(snitchさん、情報ありがとうございました。) |
・BootRomソケット跡 パターンのみ確認できます。 |
・WOL端子 |
・ブラケット部 ステータス確認用のLEDは2個。 「ACT/LINK」,「100TX」 |
・トランスフォーマー TAIMAG製“IH-002”(PDF形式) |
フレッツスクエアでの速度測定
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エクスプロラーでのローカル⇔リモート間ファイル転送(測定方法はこちら)
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続いて、100Base-TX環境下で
といっても、まだ手持ちのGbE NICが2枚しかありませんので、ひとまずメインPCに「LJ1000R-32」を、セカンドPCに「Pro/1000 MT Desktop Adapter」を
挿し、これらをクロス/ストレートケーブル(5m)で直結してネットワークコンピュータへ1.0GByteのファイルを転送し、それに要した
時間から転送速度(Mbps)を求めました。
エクスプロラーでのローカル⇔リモート間ファイル転送(GbE)(測定方法はこちら)
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MB上のIDEに接続されたドライブ(IDE)と、PCIバスのIDE RAIDボード(Promise Fast Track 100)に接続された、
IC35L080×2台によるストライピング(RAID0)ボリュームで、GbE環境でのファイル転送を行いました。
息継ぎがなければIDE接続のHDへ転送した方が速いということになります。 UploadではETG-PCIと同様に、普通のIDE接続の方が速いという結果になりました。 FastTrack100かPCIバスのどちらかがボトルネックになっている可能性が高いです。 |
今回は100Base-TX環境下で「RTLシリーズ対決」をしたかったので、このLJ1000R-32と、RTL8139D搭載NICの代表として corega製“FEther PCI-TXC+”を使用しました。 これに基準用として”Pro/100 S”を交えた3枚のNICでベンチマークを行ったところ、LJ1000R-32のUpload速度が 他の2つの100Base-TX LANカードと比べて2倍近く出るという、興味深い結果となりました。 この要因がどこにあるのかは見当が付かない状態ですが、今のところ再現性はとれています。 CPU負荷の高さは相変わらずで、速度に対する負荷はRTL8139シリーズとほとんど変わりありません。 気になる点として、1000Base-TX環境でPC間ファイルを転送中、急にネットワークを認識しなくなってしまったり、ファイル転送が途切れてしまうことがありました。このRTL8169チップも同8139xシリーズと同じような評価と運命が待っているでしょうか。 Realtek提供のドライバVersionがまだ1.0なので、ドライバの改良でバグフィックスされることを祈るばかりです。 価格が\3500程度と低価格なので、ライトな100Base環境下での速度アップを目指していたり、安価で安易に1000Base-TX環境 を導入したいというのであればお勧めできるLANカードです。 ヘビーな使い方を考えている方にはとてもお勧めできない不安定っぷりですので、もっと信用できるNIC(Intelや3com、もしくはNS製チッ プ搭載NIC)をお勧めします。 |